「坂」
小高い丘のテッペンの家に帰るというのは
高校を卒業して大学で実家を出るまで悩みの種の1つだった。
丘の上だからどこからどう上がっても
帰り道に上り坂は避けられない。
でもどこか抜け道があるだろうと色々模索した。
そもそも、「上がって」という表現を使っている時点で
僕はあの丘に完敗していると思う。
とりあえず、通学で坂があるのがしんどくてたまらなかった。
が、
現在長崎に住んでいるが
当時の坂が平坦に感じるほどの斜度である。
丘という言葉はふさわしくない。
「山登り」が適切かもしれない。
あの程度の丘に苦しんでいたのが
今から考えてみると冗談のよう。
そして、ある日…
同じような悩みを抱えてそうな小学生がいた。
少年よ、右向け、右!!!